亜鉛不足の兆候とは。
今回は、亜鉛 (Zinc) に徹底的!にスポットを当ててみたいと思います。
亜鉛不足はこの現代ではかなり一般的なことであり、これもさまざまな健康問題を起こしていくものです。今日、75%の人間(人口の3/4!)に亜鉛が足りていないと推定されています。
亜鉛不足はこの現代ではかなり一般的なことであり、これもさまざまな健康問題を起こしていくものです。今日、75%の人間(人口の3/4!)に亜鉛が足りていないと推定されています。
世界的には、病気を引き起こす危険因子第5位に上がっているこの亜鉛欠乏ですが、第三国では特に、亜鉛不足が関係する下痢や肺炎が原因で毎年何十万人もの子供たちが命を落としています。 しかし、食べ物の豊かでビタミン剤がどこでも売っている先進国でさえ、亜鉛不足は免れるものではありません。なぜなら、食べている=体が吸収できているとは限らないからです。
ともあれ、老いも若きもすべての人が、生きていくためには日常的な亜鉛摂取が必要で、それが亜鉛が“必要不可欠な“微量元素と言われる所以です。
ともあれ、老いも若きもすべての人が、生きていくためには日常的な亜鉛摂取が必要で、それが亜鉛が“必要不可欠な“微量元素と言われる所以です。
植物も動物も、生き残るために必要なこの亜鉛は、体内の全細胞、器官、骨、リンパ液に見られます。特に男性の前立腺や精子には顕著に存在します。(それゆえ、亜鉛不足は精子の質&量ともに下げて男性の不妊を起こします)
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では、あなたが亜鉛不足かどうかという5つの前兆を見ていきましょう。
1. 弱った免疫機能
亜鉛不足の一番の兆候は、免疫システムが弱まっていることです。もしあなたが風邪をひきやすかったり、何らかの慢性的なアレルギーがあるなど免疫系の問題があるなら、亜鉛不足が原因かもしれません。 なぜなら、亜鉛は免疫が機能するのに必要不可欠だからです。
亜鉛の役割例:
・病気を寄せ付けないためのT細胞の成長と白血球への分化
・危険なバクテリア、ウィルスやガン細胞を殺すアポトーシス(プログラム化された細胞死)
・遺伝子の複写(遺伝子表現の最初のステップ)
・細胞膜の保護的機能
・病気を寄せ付けないためのT細胞の成長と白血球への分化
・危険なバクテリア、ウィルスやガン細胞を殺すアポトーシス(プログラム化された細胞死)
・遺伝子の複写(遺伝子表現の最初のステップ)
・細胞膜の保護的機能
2. リーキーガット症候群
亜鉛不足であるという2番目の兆候は、リーキーガット症候群になっているかどうかです。リーキーガットとは、ここでは詳しく述べませんが、たんぱく質が腸から漏れて、体系的な炎症を起こしていることです。
70年前に初めて発見されたこの「腸―皮膚関係」では、リーキーガット(“腸透過性“)が以下のような一連の健康問題を起こしていきます:栄養の吸収不良、皮膚疾患、アレルギー、自己免疫疾患、甲状腺問題など
亜鉛の補給が実際クローン病の患者の腸の漏れを ”閉めて” 透過性を改善したことが、臨床でも証明されています。もしあなたがリーキーガットに悩んでいて、栄養の消化・吸収不良になっているなら、おそらく亜鉛不足でもあるはずです。
3. 下痢
亜鉛不足である3番目の兆候は、下痢で悩んでいるかどうかです。 もし、緩い便が出続けているなら、それは亜鉛欠乏の大きな兆候の一つです。また、IBS(過敏性腸症候群)のような炎症性腸疾患なら(おならや膨満感でも)それらも亜鉛不足のサインです。
亜鉛の補給が、子供の下痢を止めたという臨床結果が出ていますが、これは亜鉛が下痢に対する強力な治療法であるという良い例です。
亜鉛の補給が、子供の下痢を止めたという臨床結果が出ていますが、これは亜鉛が下痢に対する強力な治療法であるという良い例です。
4. 薄毛や脱毛
4番目のサインが、薄毛や抜け毛です。亜鉛はふさふさした髪の成長を助ける必須ミネラルですが、亜鉛欠乏は、この薄毛やハゲの原因としてよく見落とされがちです。ですから、亜鉛の補給が自然な薄毛治療法になります。
亜鉛はまた、体の「成長、修復、治癒」をサポートします。
亜鉛はまた、体の「成長、修復、治癒」をサポートします。
(※抜け毛は副腎疲労と戦っている人に多い不定愁訴ですが、亜鉛不足は甲状腺機能低下症とも関係があります。インドでの研究によると、甲状腺ホルモンは亜鉛吸収には不可欠だということです。さらに、甲状腺機能低下症が原因の抜け毛は、亜鉛が補給されない限り、チロキシンでは改善しないようです。)
5. 炎症性の皮膚疾患
5番目の亜鉛不足であるというサインは、何らかの炎症性の皮膚問題があるかどうか(特にニキビ、アトピー、皮膚炎、乾癬など)です。リーキーガット問題と切っても切り離せない皮膚問題は、やはり十分な亜鉛を欠いている時に起こり得ます。
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【亜鉛欠乏の原因】
1. ストレス
亜鉛不足の一番大きな原因は、高度の精神的ストレスです。 私たちは、慢性的なストレスが人のQOL(生活の質)を下げると知っていますが、感情的にストレスを感じる時、実際に体、脳、皮膚、器官を修復するために亜鉛が大量に使われるのです。
亜鉛は、実際にたんぱく質の合成と利用に不可欠な「修復ミネラル」なのです。ですから、家族の誰かが亡くなった、またストレスの多い仕事、十分寝ていないことなども、亜鉛不足の大きな要因になります。
亜鉛不足の一番大きな原因は、高度の精神的ストレスです。 私たちは、慢性的なストレスが人のQOL(生活の質)を下げると知っていますが、感情的にストレスを感じる時、実際に体、脳、皮膚、器官を修復するために亜鉛が大量に使われるのです。
亜鉛は、実際にたんぱく質の合成と利用に不可欠な「修復ミネラル」なのです。ですから、家族の誰かが亡くなった、またストレスの多い仕事、十分寝ていないことなども、亜鉛不足の大きな要因になります。
2. 運動のし過ぎ
二番目に大きな亜鉛不足の原因は、エクササイズのし過ぎ(オーバートレーニング症候群)です。トライアスロン選手、マラソンランナー、クロスフィットの選手は亜鉛不足が一番疑われる人たちです。ですから、もしあなたが運動をたくさんする人なら(特にハードな運動や、クロスフィットのワークアウトをしているなど)、また過去にでも運動をしすぎたことがあるなら、それが亜鉛不足を起こします。
3. 妊娠や授乳
3番目にありがちな亜鉛不足の原因が、妊娠中、または授乳中であることです。二人分を食べなくてはいけない人は、必然的に亜鉛を含むミネラル不足になりやすいです。
4. 吸収不良
最後にきましたが、一般的に高齢の特に女性は栄養の吸収不良になっている傾向があります。
最後にきましたが、一般的に高齢の特に女性は栄養の吸収不良になっている傾向があります。
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その他の亜鉛欠乏のリスクが大きい人:
・アルコール中毒者
・糖尿病患者
・血液透析者
・HIV/AIDS患者
・吸収不良症候群の人
・リウマチ関節炎の人
・慢性腎臓病の人
・鎌状赤血球貧血の人
・IBD(炎症性腸疾患)、または慢性下痢の人
・未熟児、低体重児
・母乳のみの、または亜鉛豊富な離乳食をもらっていない幼児
・点滴栄養剤のみの患者
・摂食障害の人(拒食・過食)
・糖尿病患者
・血液透析者
・HIV/AIDS患者
・吸収不良症候群の人
・リウマチ関節炎の人
・慢性腎臓病の人
・鎌状赤血球貧血の人
・IBD(炎症性腸疾患)、または慢性下痢の人
・未熟児、低体重児
・母乳のみの、または亜鉛豊富な離乳食をもらっていない幼児
・点滴栄養剤のみの患者
・摂食障害の人(拒食・過食)
・厳しいベジタリアン(主食が穀物や豆類であると、これらに含まれる高レベルの植物性酸が亜鉛の吸収を妨げる)
・テトラサイクリンやキノロンなどの抗生物質とビスフォスフォネート(骨粗しょう症の薬)を併用している人 (亜鉛吸収と薬の効き目がと もに落ちる)
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【亜鉛食品・トップ11】
自分が亜鉛不足かなと思ったら、それを解消する一番の方法は、亜鉛の豊富な食品を摂ることです。高たんぱく食品は、自然に亜鉛をたっぷり含む食品でもあります。(カッコ内のパーセントは、平均成人女性の一日推奨摂取量8㎎に基づく)
1. 羊肉 ―― 85g:2.9㎎(35%)
2. グラスフェッド・ビーフ ―― 85g:2.6㎎(32%)
3. ヒヨコ豆(ガルバンゾ豆)―― 調理したもの1カップ:2.51㎎(31%)
4. カシューナッツ ―― 1/4カップ:1.9㎎(23%)
5. カボチャの種 ―― 1/4カップ:1.6㎎(20%)
6. ヨーグルト(またはケフィア)―― 177㎖:1㎎(12.5%)
7. 鶏肉 ―― 85g:1㎎(12.5%)
8. 卵 ―― 大1個:0.6㎎(7%)
9. キノコ類 ―― 調理したもの1カップ:0.6㎎(7%)
10.鮭 ―― 85g:0.5㎎(6%)
11.ココアパウダー ―― 大さじ1杯:0.3㎎(3%)
2. グラスフェッド・ビーフ ―― 85g:2.6㎎(32%)
3. ヒヨコ豆(ガルバンゾ豆)―― 調理したもの1カップ:2.51㎎(31%)
4. カシューナッツ ―― 1/4カップ:1.9㎎(23%)
5. カボチャの種 ―― 1/4カップ:1.6㎎(20%)
6. ヨーグルト(またはケフィア)―― 177㎖:1㎎(12.5%)
7. 鶏肉 ―― 85g:1㎎(12.5%)
8. 卵 ―― 大1個:0.6㎎(7%)
9. キノコ類 ―― 調理したもの1カップ:0.6㎎(7%)
10.鮭 ―― 85g:0.5㎎(6%)
11.ココアパウダー ―― 大さじ1杯:0.3㎎(3%)
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【亜鉛は毎日どのぐらい摂ったらいい?】
亜鉛の経口摂取量は歳と性別に基づいています。(USDAの資料)
乳児:
• 0–6ヵ月: 2 ㎎/日
• 7–12 ヵ月: 3 ㎎/日
• 0–6ヵ月: 2 ㎎/日
• 7–12 ヵ月: 3 ㎎/日
子ども:
• 1–3 才: 3㎎/日
• 4–8 才: 5 ㎎/日
• 9 –13 才: 8 ㎎/日
• 1–3 才: 3㎎/日
• 4–8 才: 5 ㎎/日
• 9 –13 才: 8 ㎎/日
青年と大人:
• 男性 (14 才~): 11㎎/日
• 女性 (14~18 才): 9㎎/日 (妊娠:12㎎ 授乳:13㎎)
• 女性(19 才~): 8 ㎎/日 (妊娠:11㎎ 授乳:12㎎)
• 男性 (14 才~): 11㎎/日
• 女性 (14~18 才): 9㎎/日 (妊娠:12㎎ 授乳:13㎎)
• 女性(19 才~): 8 ㎎/日 (妊娠:11㎎ 授乳:12㎎)
これらの数字は、日常維持レベルの1日摂取量です。もし亜鉛欠乏を改善したい場合は、サプリメントを一日30㎎x90日間摂ることをお勧めします。
また、この時サプリメントに銅が入っているかもチェックしてください。長期間の亜鉛摂取は銅レベルを下げてしまうからです。
また、この時サプリメントに銅が入っているかもチェックしてください。長期間の亜鉛摂取は銅レベルを下げてしまうからです。
亜鉛は、トローチ剤やシロップ、ゲルやカプセルなど、さまざまな形態で売っています。亜鉛はまた、ほとんどのマルチビタミン・ミネラル剤に入っています。これらのサプリメントの亜鉛は酢酸亜鉛(zinc acetate)だったりグルコン酸亜鉛(zinc gluconate)だったり、硫酸亜鉛(zinc sulfate)だったりしますが、現在のところ、“亜鉛の種類によるその吸収率、生体利用効率、許容性の違いはまだ分からない(NIH調べ)”ということですから、どちらがどちらより優れているとかはあまり気にしなくていいようです