牛乳の問題点はカルシウムパラドックスだけではありません。問題は、ほかの病気にもなりやすくなる事です。その中でもガンや難治性疾患などになりやすくなることがわかっています。ガン予防の権威であるエプスタイン博士は、牛乳に入っているホルモン成分を指摘し、摂取することで乳ガンの危険性が増すことや、大腸ガン、前立腺ガンの危険性が増すことなどを報告しています。にもかかわらず、日本の多くの医学者はそれを懸命に否定します。

牛乳が売り込まれる一番の目的はお金ですが、それだけではなく第二次大戦後のアメリカによる占領政策にも絡んでいます。歴史をひも解くと、アメリカは日本に小麦を売るためパン食を定着させようとしました。ところがパン食に味噌汁は合わないので、必然的にパンには牛乳ということになります。そこで「牛乳は完全栄養食品だから健康によい」というプロパガンダを行い、学校給食に取り入れ、保健士を洗脳していったわけです。すべては産業のため、金儲けのためであり、すべてはアメリカナイズされた考え方に洗脳するためです。

GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)による占領期間中、保健所に勤めることができた栄養士の条件は「乳業の専従栄養士であること」でした。母子手帳の制度は昭和23年に作られていますが、実は乳業メーカーが作ったものであって、「牛乳(粉ミルク)を飲ませるように」としっかり明記され、カバーには森永乳業、雪印乳業、明治乳業などの広告が載っていたのです。まさにアメリカ業界と乳業界の癒着としか思えません。
もともと仏教圏や世界の高山地域では乳製品は貴重なたんぱく源でした。彼らは何千年もその生活をしてきた結果、体質を乳製品仕様に作り変えてきたと表現することもできます。それに引き替え、日本人は世界で一番乳糖不耐症の人が多い国であり、歴史的にもまったく牛乳 には適応できていません。戦後に病気が激増してきたことはみなさんもご存知の通りだと思います。
私個人の意見として結論を言わせていただければ、日本で牛乳を健康食品として売り出すなど、詐欺以外の何物でもありません。
どうしても牛乳を飲みたい人は、ノンホルモンで薬を使っていない牛の妊娠後の牛乳を嗜好品として飲めばいいでしょう。またチーズやバターなども、製造方法をチェックすることが重要です。私もまったく摂らないわけではありません。料理の中で使われるチーズやバターなどは嗜好品という捉え方で食べています。
また豆乳はどうですかということもよく聞かれますが、豆乳だから安全であるということはありません。豆乳に使われている大豆はGMO作物が多く、農薬が使われていたりする危険性があるからです。また豆自体に性ホルモンに対して強い作用がある ため、安全な食品というわけでもないのです。豆乳の場合は豆乳ヨーグルトの方がベターですが、乳製品にかかわるものはそれが牛乳であれ豆乳であれ、危険なものだらけだということを認識して、あくまで嗜好品として、摂取するにとどめておくのがよいと思います。